銭湯は気軽に誰もが利用できる場所ですが、慣れていないとどんなマナーがあるのかわからなくて不安になる、という人もいるでしょう。
銭湯には興味があるけど、分からないことが多いのでなんとなく足が向かない、といったケースもあるかもしれません。
そこでこのコラムでは、銭湯を利用する時に知っておくと便利なマナーを分かりやすく解説します。
銭湯に行ってみたかったけど、今まで何となく足が向かなかったという人は、ぜひこれを読んで銭湯デビューしてください。
入浴までのマナー
ここでは、まずは銭湯に入ってから入浴するまでのマナーを解説します。
入り口にはいったらまずすること
入り口に入って最初にすることは、履物を下駄箱に入れることです。ほとんどの場合、鍵が付いていますから、そのカギは無くさないようにしっかり保管してください。
フロントや受付、番台などで料金を払いましょう
フロント、番台、受付など名前はそれぞれの銭湯で違う場合がありますが、入浴する前に利用料金を払うのは同じです。場所によっては自動販売機でチケットを購入する所もあります。
最近は多くの銭湯でシャンプーやボディーソープなどが浴室に備え付けられていますが、もしシャンプーやリンス、石鹸、タオルなど必要なものがあれば、この料金を支払う場所で購入できます。髭剃りや下着などを購入できる銭湯も多いですから、欲しいものがある場合は遠慮なく声をかけてください。
脱衣場で入浴の準備をしよう
脱衣場で脱いだ服や荷物を置く際は、必ずロッカーに収納して鍵をかけるようにしてください。脱衣かごなどに放置するのは紛失の元になります。
脱衣場や浴室では携帯電話やスマートフォンの使用は控えましょう。銭湯は公共の場所なので、通話をしないのは電車の中と同様です。また、近年は何でも写真を撮る人が増えていますが、服を脱いでいる人が多い脱衣場や浴室での写真撮影はマナー違反です。自分や知り合いしか写していないとしても、周囲の人にとっては気持ちよいものではありませんから、写真撮影は控えましょう。
脱衣が済んでロッカーにしまったら、必ずカギをかけましょう。カギにはゴムが付いているので手首にかけていれば無くさないで済みます。体を洗う時や入浴する時、わずかな時間だからと手から外してしまう人もいますが、上がるまで離さないようにしてください。
入浴時のマナー
浴槽に入る前に体をきれいにしよう
浴槽に入る前にはシャワーや掛け湯をして体をきれいにしましょう。これは、お湯の温度に体を慣らす意味もありますから、しっかり流してから浴槽に入りましょう。
浴槽に入る時の注意
タオルは浴槽につけないようにしましょう。また、髪が長い人は髪ゴムなどでまとめるか、タオルで巻くなどして髪が湯船につからないようにしましょう。
頭や体を洗う時の注意
シャンプーや石鹸の泡、シャワーの水などが周囲の人にかからないように配慮しましょう。
また、洗い終わって洗い場から離れる時にも実行した方が良いマナーがあります。備え付けの洗面器を使った場合は、お湯や水が入ったまま放置せず、裏返しておくか、元の場所に返すなどしましょう。
さらに、イスに泡が残っているのも後から使う人の気持ちを考えるとスマートではありませんから、さっと洗い流しましょう。
上がる時のマナー
浴室から脱衣所に上がる時は、タオルなどである程度水分を拭き取ってから上がりましょう。濡れた体で脱衣所に上がるのは控えましょう。
まとめ
銭湯で気を付けるべきマナーについてまとめました。銭湯はみんなで使う場所なので、ある程度のマナーが必要な空間です。しかし、あまり気にしすぎても楽しんだりくつろいだりすることが出来ませんから、「周りの人の様子を見ながらそれに合わせよう」、というくらいの考えで来ていただければ問題ないと思います。
また、わからないことがある時は従業員に聞いていただければ、どの銭湯でも親切にしてくれます。もし従業員が都合よく見つからない場合、せっかくなので周囲の利用者に聞いてみるのも良いかもしれません。銭湯は社交の場としての役割も持っていますから、コミュニケーションを楽しむのも銭湯ならではの楽しみのひとつです。
東京の江戸川区には、2022年12月現在で29箇所の銭湯が江戸川区浴場組合に加盟しています。どの銭湯でもしっかりした従業員がいますから、初めての方を暖かくお迎えする用意は出来ています。わからないことがあれば何でも気軽に聞いてみてください。
銭湯にはそれぞれに歴史や特徴がありますから、この機会に銭湯巡りなどしてみてはいかがでしょうか。自宅のお風呂には無い解放感や、下町ならではの風情を楽しむことができますよ。